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レインボータウンFM 『ミュージックテラスWANTED (#Mテラ)』で紹介された曲を提出するまで

2020.10.04

レインボータウンFM 『ミュージックテラスWANTED (#Mテラ)』で紹介された曲を提出するまで はコメントを受け付けていません

 Santaはこの番組 #Mテラ にBGM提供しています(番組Webサイト)。今日(2020年10月3日)はBGM提供者特集ということで、コメント+1曲オンエアしてもらえました。パーソナリティの割田さん、羽鳥さん、尾登さん、有り難うございます。ツイートやリプ下さった皆様、聴いて下さった皆様、有り難うございます。当日のアーカイブはこちらです

 さて、最初に割田さんから話が来たのは9月上旬です。出しますと返信してから最初にやったのは曲選び。自分の得意なところが出せて、ある程度以上の完成度でできているもの、可能なら曲のイイ所が早めに出る方がいいかな、が選択の基準でした。ちょうどGadgetSonic2020 #GS2020 で入賞した曲があったのですが、これはiMS-20だけで作った曲というマニアックなところが大きく、今回は外しました。他にも何かに参加した曲とかあったのですが、曲としてはイイと思っても生楽器などは打ち込みぽさをカバーできるほど作り込んでいないのが弱点でした。結局、KorgGadgetのシンセの音を前面に雰囲気を出しているものが自分の強みだろうという考えに。曲選びと言うより自分の得意は何か、改めて考えるきっかけになったと思います。

 選んだ曲、『白昼夢~古の面影』は、 #深夜の2時間DTM の「白昼夢」というお題で作った曲です。KorgGadgetのシンセの音を前面に出して、わりといい響きになっていると思います。ちょうど奈良の興福寺に行ってきたあとで、そのときに境内のなんてことない古びた塀をみて「これいつ作られたんだろう?」と思った感覚をそのまま曲にしてます。その面影を感じた写真がこれです。見ながら曲作りました。

 しかし、音量バランス取ってパン振っただけで、そのままでは2時間クォリティそのままなので、修正、Mix、マスタリングをやりました。この曲は7トラックだけで、 #Mテラ パーソナリティ尾登さんのツイートで言われたようにミニマルです。まずはKorg Gadgetプロジェクトで、音の強さと長さをチェックして、気になるところは微修正しました。音色や音量バランス、パンは変えてません。マスターのリバーブも切ってました。これらが終了したもののステムをエクスポートしました。

 ステムのwavファイルをPCのStudio Oneに持って行き、各トラックにドラッグドロップしました。今の自分のスタイルは、midiなどトラック作成はKorg Gadget、オーディオにした後はPCのStudio One、です。少し前まではKorg Gadgetでほぼ閉じてたので、PCでのMix、Masteringは初心者に近いですが、このところのセールでNertron 3とOzone 9を揃えてチュートリアル動画も見てたので、今回はどちらも使いました。

 Studion Oneでの作業は全部オーディオファイルですし、wavの頭も揃ってるのでラクです。Track 1のイントロは音がどうにもとがっていたので、ここでEQを掛けました。そのあと、他の全トラックにNeutron 3のRelay、マスターにNeutron 3のVisual Mixerを差して、Mix Assistantを掛けました。これ、どうも私の曲の構成だとドラムが小さくなりすぎる傾向があるので、聴きながらバランスを修正しました。Studio Oneのミキサーのレベルをほとんど調整していませんが、これはRelayの中にレベルとパンがあり、そちらがMix Assistant+手作業で調整されています。これをMixdownしました。

 その後、Studion OneのMixdownをOzone 9 に掛けます。Master Assistantでざっと掛けるエフェクトを選んで並べてくれるので、あとは聴きながらMaximizerの閾値や最大値(Ceiling)を調整しました。それをエクスポートして最終版のできあがりです。こうしてみると、今回、ステム以降でリバーブとか全く掛けていません。音の響きや空間の感じは、Korg Gadget各トラックのシンセ内のリバーブとパンのまま鳴っています。ステム以降ではそのいいところを強調したりバランスを取り直したことになります。

 では聞き比べてみましょう。画像のように曲の一部を取り出して、似たフレーズを #深夜の2時間DTM版→#Mテラ提出版の順に続けて再生するようにしました。音量は揃えてあります。

 波形ほど差があるようには聞こえませんが、#Mテラ提出版の方が空間を感じられる響きがあります。「空気感」と感想で言ってもらえたのは、やはりMix、Masteringをした効果もあると思われ、この程度のことでもやって良かったです。

 あと、とにかくしっかり保存が大事って、改めて身にしみました。じつは最初、番組で曲がかかる長さを考えて、1分程度のshort版を送ったのです。そしたら割田さんから「もし可能ならフル版、最低2分」という連絡が来て、2時間でshort版と同じ音質のフル版を作って送りました。これ、Korg Gadgetではshort版と同じ修正したフル版を作ってあったのと、Studion Oneのプロジェクトファイル、Ozone 9の設定はユーザープリセットに保存してあったので、レンダリングとwavの差し替え、チェック、Mixdown、だけで済んだからです。

 ほんとうに良い機会を与えていただけたと思います。改めて感謝です。

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書いてる人:Santa OJ

iPad mini + Korg Gadget、時々Studio One で曲を作っているアマチュア track maker。楽曲は、着信音やBGMのほかインストが多い。少し前からSynthesizer Vも使っている。野外音サンプリングや効果音にも興味があり音源を作っている。
音源:SoundCloud
音源:YouTube
Twitter:Santa OJ

“Santa OJ Sound”はSanta OJの作曲活動について、及びそこで有用と思ったことを個人的資料として書いているサイトです。

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