An iPad Trackmaker

iPadのiM1、iMono/Polyで微分音が出せる

2021.03.06

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 先日ツイッターで微分音の話が出て、興味を持って少し調べました。

 通常のDAW本体では、音源に微分音を含む音階を割り当てて曲を作ることはできないようです。特に、1オクターブが12音でない場合はどうにもなりません。メジャーDAWでは唯一、Reaperだと微分音をまともに扱えるようです。DAWでどう使うんだ?(洒落ではない)というイメージを持つにはこのサイトがわかりやすいです。
※青虫嫌いな人はこのページだめかもしれません。

https://note.com/nayuta_823543/n/n433c616ae6b6

 この人が探すのに参照したWikiのページに、微分音の音源のすごいリストがあり、参考になります。

https://en.xen.wiki/w/List_of_microtonal_software_plugins

この表を見て、1オクターブ12音で微分音を使う設定なら、プラグインの音源やシンセでできるものがあることに気づきました。ユーザーピッチ、ピッチシフトやマイクロチューニングという設定です。ここに、M1やMono/Polyが載っていて、「これiM1でできてKORG Gadgetで使えるならうれしい。」と思ったのです。

 手元のiPadでやってみたら、iM1+KorgGadgetでできました! iM1にユーザーピッチの設定があり、±99セント(100セントで半音)で通常の12音からずらす量を数値指定できました。そこで、テキトーにピッチをずらして、音出してみました。iPadminiで、iM1+KORGGadget+AUMで音声出力し、OSの画面録画で記録したものです。前半が普通の音階、後半がピッチをずらしたもので、音符は全く同一です。

音やや大きいかもしれません。

 これで、普通の曲に怪しげな?音階を混ぜた曲が作れます♪ ピッチシフトはiM1のシンセとしての設定(global設定)で、音色としては保存できませんが、ピッチシフトの設定として保存できます。

 iM1のいいところは、様々な楽器の音が入っているので、相当いろんな楽器で同じ事ができるところです。iMono/Polyでも同様な設定ができるので、シンセの音でやりたければこちらです。どちらもKorgGadgetからTaipeiガジェットで鳴らせます! また、iM1がIAAインストルメントになれるので、GarageBandに呼び出して鳴らすこともできました。

音やや大きいかもしれません。

 手持ちのiOS音源を調べてみると、このようなピッチシフト設定ができる音源は多くありません。調べた範囲では、
 KORG : iM1 iMono/Poly iWavestation
 IceGear : Lagrange Mersenne (他のシンセもあるかも)
でした。どちらも日本製です。SampleTankやSynthMasterなどにはこの設定はありませんでした。

 Windows版のM1でも全く同じ設定がありました。iPadだとiM1を一つだけしか使えませんが、PCやMacでDAWのプラグインとして使えば異なるスケールをいろいろ混在させられます。KORGのTRITONのWindows版も同様です。こちらにはプリセットのスケールも入ってて、かつM1同様のスケール(ピッチシフト)設定もできます。M1、TRITONとも単体アプリとしても動きます。スケールはオシレーターの設定に含めてユーザーバンクに保存できるので、”Arabicスケールの音色”などをすぐ呼び出せます。

 ドレミファソラシドじゃない音階、世の中にあることはなんとなく知ってましたが、まさかこんなに身近に手持ちの音源でできるとは思ってませんでした。曲の一部の間奏とかに使おうかなとか思ってます。

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書いてる人:Santa OJ

iPad mini + Korg Gadget、時々Studio One で曲を作っているアマチュア track maker。楽曲は、着信音やBGMのほかインストが多い。少し前からSynthesizer Vも使っている。野外音サンプリングや効果音にも興味があり音源を作っている。
音源:SoundCloud
音源:YouTube
Twitter:Santa OJ

“Santa OJ Sound”はSanta OJの作曲活動について、及びそこで有用と思ったことを個人的資料として書いているサイトです。

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